老人保健施設とはどんな施設?

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老人保健施設について説明します。

利用を考えている方は参考にしてみてください。


1. 目的:在宅復帰を支援する施設

介護老人保健施設は、病院での治療を終えた高齢者が、自宅や地域での生活に戻ることを目指してリハビリや介護を受ける施設です。入所期間は比較的短期で、「在宅復帰」が大きな目標となっています。


2. 利用対象者

原則として、要介護1以上の認定を受けた高齢者が対象です。特に、病院を退院したばかりで、すぐに自宅での生活が難しい方などが多く利用します。


3. 提供されるサービス内容

  • 医師や看護師による医療ケア
  • 理学療法士や作業療法士によるリハビリテーション
  • 介護士による日常生活支援(食事、入浴、排泄など)
  • 栄養管理や口腔ケア、レクリエーションなど

4. 施設の特徴

医療と介護の両方が整っているのが特徴で、病院と特別養護老人ホームの中間的な立ち位置にあります。特にリハビリの専門職が常駐しており、機能回復を重視しています。


5. 入所期間と退所の流れ

基本的には「自宅への復帰」を目的とするため、入所期間は3~6か月程度が一般的です。状態が安定し、在宅生活が可能と判断されたら退所します。


6. 費用

介護保険が適用されるため、自己負担は原則1割(所得によって2割・3割の人も)。食費・居住費・日用品費などが別途必要になります。


7. 家族の役割と支援

在宅復帰に向けて、家族への介護指導や相談支援も行います。ソーシャルワーカーやケアマネジャーが中心となって、退所後の生活設計もサポートします。



ここからは介護老人保健施設(老健)・特別養護老人ホーム(特養)・有料老人ホーム、それぞれの違いを分かりやすく表にまとめて説明します。


🔍 老健・特養・有料老人ホームの違いまとめ

項目介護老人保健施設(老健)特別養護老人ホーム(特養)有料老人ホーム
目的在宅復帰を目指すリハビリ中心長期的な生活支援・終の棲家安全・快適な生活の提供(民間)
入所対象者要介護1~5原則 要介護3~5要支援~要介護まで幅広い(施設による)
入所期間一時的(数ヶ月〜半年)長期的・終身利用可基本的に長期入居が前提
医療体制医師常駐、リハビリ強化型医師は非常勤、看取り対応あり医療体制は施設により差が大きい
費用目安(自己負担)10万~15万円/月7万~13万円/月15万~30万円以上/月も(施設次第)
運営主体社会福祉法人、医療法人など社会福祉法人など主に民間企業
特徴医療+介護+リハビリのバランス型生活介護中心、低所得者にも配慮設備やサービスが多様、料金も幅広い

📝 特徴まとめ

  • 老健:医療・リハビリ体制が充実。退院後の「つなぎ」として利用されることが多い。
  • 特養:費用が比較的安く、終の棲家として人気。ただし、入所待ちが多い。
  • 有料老人ホーム:選択肢が豊富。豪華な設備もあるが、費用が高額になる傾向。
ともや
ともや

老人保健施設についてのご相談はぜひご連絡ください。

僕の経験の中から答えられることはしっかりお伝えさせていただきます。

ありがとうございます!それでは、よくある3つのケースを例にして、どの施設が向いているかアドバイスをしてみますね。
ご家族の状況に近いものがあれば参考にしてください。


ケース①:脳梗塞後に退院、まだ介護が必要でリハビリ中

  • 状態:要介護2、歩行に不安あり。家族は共働きで日中介護が難しい。
  • 目標:将来的には自宅に戻したい。
  • おすすめ施設:✅ 介護老人保健施設(老健)
  • 理由:リハビリの専門職が常駐しており、医療ケアと日常生活支援のバランスが取れている。
  • ポイント:在宅復帰を目指すため、ケアマネジャーと連携して退所後の支援も受けやすい。

ケース②:認知症が進行、徘徊や夜間の対応が困難

  • 状態:要介護4、家族では対応しきれない。経済的な負担も気になる。
  • 目標:安心して長期入居できる施設を探したい。
  • おすすめ施設:✅ 特別養護老人ホーム(特養)
  • 理由:認知症ケアの体制が整っており、費用も比較的抑えられる。
  • ポイント:ただし入所待機があることも多いため、他の施設との併用や一時的な老健利用も検討を。

ケース③:自立度は高いが、高齢のため一人暮らしに不安あり

  • 状態:要支援2、軽度の物忘れあり。バリアフリーや食事の提供を希望。
  • 目標:安心して暮らせる場所で生活したい。
  • おすすめ施設:✅ 有料老人ホーム(介護付き/住宅型)
  • 理由:自由度が高く、必要に応じて介護サービスが受けられる。生活の質を保ちやすい。
  • ポイント:費用に幅があるので、見学や体験入居などを通して、合った施設を選ぶのが大切。

🔍 ポイントアドバイス

  • 老健はリハビリ中心、特養は生活支援中心、有料老人ホームは自由度&サービスの幅広さ
  • それぞれの目的や「どのくらいの介護が必要か」で選ぶのがポイント

老人保健施設のデメリット

  • 3ヶ月を目安に退所しなければならない
  • レクリエーションなどの余暇活動が少ない
  • これまでのかかりつけ医を受診できなくなる

実際には例外もありますが基本的には老人保健施設の特徴として頭に入れておきましょう。


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